たゆたい vol.1 機能不全家庭 (S'eles)
二〇二五年十一月二十三日 初版発行
“家族”という不定形な概念に、どのような枠組みを与えればよいのであろうか。
本書を繙いて浮き彫りになった疑問が、まだ眼前に揺蕩っている。
かつて、家族が「共同体」や「制度」であった時代、重んじられていたのは「血縁」や「婚姻」など、名付けることのできる概念で括られた関係性であった。
しかし今、それらの関係性は形骸化し、個人が個人として生きることのできる関係性を結ぶ、或いは結ぼうとする関係性を“家族”と名付けるようになった。
本書に書かれているのは、個人の数だけ存在する“家族”という枠組みを、九名の著者がそれぞれに捉え直した過程や結果を写した生々さを伴う吐露でもある。
個人として生きることの困難さを突きつけられた時、人々はどのように生きるのか。九つの文章から浮かび上がる問いへの答えを探しながら、頁を手繰る手を止められない自分に気が付く。
“家族”という機能を前に、“私”という一人称は機構であるのだろうか。それすらも規定してしまうことへの恐ろしさに、本書は気付かせてくれる。
以下、版元HPより抜粋。
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『たゆたい』は、9名の著者がそれぞれの視点で[家族]を書いた随筆、批評、小説、作文、詩のアンソロジーです。
<著者一覧(五十音順、敬称略)>
浅井音楽、えなりかんな、大田栄作、呉樹直己、杉森仁香、角野桃花、宮崎智之、山本莉会、横田祐美子
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発売日:2025/11/23
判型:B6判
頁数:100p
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